朝ごはん風景、ワークショップ風景 2006年9月30日(土)
ロフティングワークショップ2日目

朝食もスムーズに用意ができ、良い一日がスタートしそうな予感。今日は実技の時間。講師のダグラスがホワイトボードの前に立ちロフティングについていろいろ説明する。ロフティングだけではないが、アメリカから来た船の作り方を学ぶのにどうしても必要なのがインチに慣れること。これが僕達メートル法しか使わない日本人にとっては一苦労である。では和船は?と思うかもしれないが和船は尺貫法なのでこれまた入りにくい。インチと英語とを同時に学びながら船の作り方も学ばなければいけない、いや、いけなくはないから3つも同時に学ぶ事ができる最高のワークショップと考えたほうが楽しい。
そして夕方、久しぶりに琵琶湖にカヌーを浮かべた。少し風があったが水の上は本当にいい。一度浮かべたカヌーは再度車の上に積まずに琵琶湖に浮かべっぱなしにして、いつでもちょこっと水の上に出られるようにする事にした。早朝、日の出を水の上で待ってみたり、夕焼けの中を漕いでみたり。
ワークショップの皆さんは宿に帰って静かになった頃、天体望遠鏡でスバルを見た。ついでに隣で輝く星も見てみた。ついでに見た星をじっくり見ながら考え事をした後、寝袋に包まってぐっすり眠った。   (匠)


関連サイト: ウドゥンボートセンター ロフティングワークショップ

ワークショップ風景 2006年9月29日(金)
ロフティングワークショップ1日目

このWebを見てくれている人の中で「ロフティング」という言葉を聞いた事がある人はまずいないだろう。ロフティングとは、ボートビルダー(船大工)用語で図面を実寸の原図に描き起こすこと。昔、実寸大の原図はロフト(2階の床)に描くのが一般的だったところからできた言葉だという。
今日から3日間かけて、その船を作るために絶対に必要な作業「ロフティング」のワークショップを開催される。そして僕達はそのお手伝い。日本中から船好きな(それだけでもクセのありそうな)方々が、約15人ほど集まった。僕達は今晩の食事と、明日の朝食を、スタッフも含めて約20食分
を用意することになっている。
さて、メインのワークショップの方はというと、3日ほど前から僕達も顔を合わせている講師のダグラス・ブルックスと奥さんのキャサリン・ブルックス。ダグラスは和船に魅せられた船大工さん。アメリカの船も日本の船も、とにかく木で作るボートと呼ばれる船の事なら任せろってくらい詳しく、僕達も知らない和船大工が使う日本語が次から次へと会話の中に出てくる。そして、ダグラスをアメリカから呼んだり、ワークショップの主催者でもあり、僕達がいつもお世話になっているウドゥンボートサンターの俣野さん。この2人が中心となってワークショップを進めていく。それを僕達がサポートするわけだ。
初日ということもあり、スチームベンディング(蒸気で気を曲げる)のデモンストレーションやダグラスがいままで撮ってきた写真のスライドショーなど、見て楽しめる内容。そして、今日の夕飯は前日からの仕込みのおかげで余裕を持って出す事ができた。ビールやお茶を飲みながら、初めて会った人達同士の「実は繋がっていたんですねぇ」といったこれからの人生が少し楽しくなるような会話。明日はもっと細かい実習などもあり、勉強をするといった感じになる予定。んではまた明日。
  (匠)


関連サイト: ウドゥンボートセンター ロフティングワークショップ

部屋からの朝日 2006年9月27日(水)
琵琶湖生活

僕たち、今年の冬は琵琶湖で生活する事になりそうなのは少し前から分かってはいたが、本当にそうなる事になりそうだ。具体的には、僕が春まで奥琵琶湖ウドゥンボートセンターにてカヌー造り、佳子は以前からお世話になっている新旭水鳥観察センター内のカフェの運営、とんとん拍子でそんな話が決まり、そんな冬の予定になった。そして、今月29日から始まるロフティングワークショップを機にいろいろな事がスタートしていく。
まず新旭水鳥観察センターという施設が10月1日にオープンするのと同時にそのセンター内にある佳子カフェもオープン。現在は、コーヒーの値段を決めたり、厨房の中を使いやすくしたり、センター内の物販の棚の位置などを決めたり、オープン前のいろいろな作業を僕と一緒にやっている。そして何よりも僕達が住む場所。10月1日まで暫定的に借りている住まいがこの写真の景色の部屋。これは朝日の写真なのだが、部屋は琵琶湖の湖畔で、太陽も月も目の前の琵琶湖から上るとにかく最高の景色。ところがそう上手くはいかない、綺麗なバラには棘がある。水道とトイレが無い。だから寝るだけの部屋としてしか使えないのだが(カレンダーも制作しているけど)、ここでトイレ水道があったらなぁと何度も何度も想像してしまう、しつこいがそれほど最高の景色なのだ。10月1日以降はこれから考えるので決まり次第報告させていただくこととする。
僕の春までに作るカヌーは、売れなければお金にならないのでまあそんな感じ。佳子のカフェは入場料200円の水鳥観察センターに入った上にコーヒー300円を飲んでいただかなければお金にならないので、まあそんな感じだ。週末の夜はバーに変身する案も。そんな感じそんな感じと言われてもどんな感じなのか分からないという方は琵琶湖に来て頂くのが手っ取り早いので是非足を運んでほしいと思う。 
  (匠)


関連サイト: 新旭水鳥観察センター

キャンドルを入れる竹に穴を開けたりしている風景 2006年9月22〜24日
山水人(やまうと)

滋賀県朽木村(くつきむら)で開催された、水の沸く自然豊かな山の中で行なわれる9日間のキャンプイベント
に、キャンドルを灯しに行ってきました。このイベントはスタッフもお客さんも一緒に毎朝10時頃からミーティングをして、その日のスケジュールを確認し、問題点などを話し合って解決していくというやり方をとっていて、会場にいるみんながとてもいい感じで共同生活をしていました。そのやり方に習い、私たちも最終日の夜に向けて毎晩キャンドルミーティングを行い、どういったかたちでやるのかをみんなで話し合って決めていきました。今回のキャンドルチームはリーダーこじやんひでとと愉快な仲間たち、10人くらいの大人数でしたので、制作もみんなで分担できてとてもやりやすかったです。最後は灯ったキャンドルのまわりに会場のみんなで渦巻きになって手をつなぎ、みんな口々に「ありがとう!」の笑顔で締めくくりました。(写真の上に矢印を持っていくと夜の風景が見られます。)
今回、話し合っていくプロセスがとても大事なことだな、と感じました。初めて会った人や、一年に一回しか会わない人たちとその場で何かをつくるとき、チームワークのよさがかなり影響するということを実感しました。昨年もこのイベント参加したのですが、昨年の感想もチームワークがよかった!だったなあと今思い出しました。 (佳)


関連サイト: 山水人

サイエンスカフェ 2006年9月20日(水)
ネイチャー&サイエンスカフェ Vol.1

今日は彼岸の入り。みなさんどうお過ごしでしたか?わたしはカレンダー作業の合間をぬって、東京渋谷で開催されたネイチャー&サイエンスカフェの受付を手伝いに行きました。はからめ月のカレンダーの営業部長でもある伊藤信子さん主催のトークイベントです。今回のテーマは「ストップロッカショ エネルギーと環境の話」。お話をしてくれたのはエネルギー問題に詳しい田中優さん。私たちも行ってきました六ヶ所村。使用済みの核燃料からプルトニウムを抽出するための
核再処理工場や日本7日分の石油備蓄基地があるのですが、そもそもエネルギーの使いすぎが新たなる原発やら戦争の原因となっているんですよね。田中優さんの省エネの話、みんなメモをとりながら真剣に聞いていました。沖縄那覇で10年前のエアコンを使用している人がいたら、新しいものに買い換えただけで電気代は年間5万円お得とか、古い冷蔵庫を買い換えるだけでずいぶん省エネになるとか、家庭では家電の待機電力が10%を占めていて、2/3がAV機器やIT関係だから、スイッチ付きコンセントをつけて、必要なときだけつけるようにするなど、今自分ができるエネルギーのことをデータを見せてくれながら分かりやすくお話してくれました。使うエネルギーを自然エネルギーに切り替えても電力はまかなえるそうです。ピーク電力を抑えれば、これ以上発電所はいらないんですね。日本では消費量を伸ばすことばかりやってきてたくさんの発電所を建設してきましたが、みなさんも少しずつ勉強してエネルギー大切に使いましょうね。
キャンプ生活と家生活の大きな違いはエネルギーです。電気は使わないから使うへ、そして水の使用量の差です。蛇口ひねって水がでるってすごいことですよね。わたしたちはいつもどこかで水をくんで、大切に大切に使っていました。洗い物に使うお水もけちってけちって。ま、キャンプ生活している人は少ないと思いますが、いずれエネルギー問題は水問題にまで発展してくるかもしれませんから、今からお水の事もよーく考えていきましょうね。 (佳)


関連サイト: 田中優さんが監事を務める ap bank

ある喫茶店で打ち合わせ。そんなの久しぶり。 2006年9月16日(土)
ヘンプペーパー 麻の紙

今日、僕達はHemp Revo,inc代表の赤星さんに会うために久しぶりに東京ってところへ行った。赤星さんはヘンプ(麻)製品を世の中に普及させようとしている人だ。僕達が月のカレンダーで使っているヘンプペーパーを紹介してくれた本人でもある。僕達は昨年、今年とヘンプペーパーを使って作っているのだが、以上で在庫は無くなり、来年はどうしようか・・・・・と思っていたところに赤星さんがしてくれた提案とは、ヘンプペーパーを一緒に作らないかという嬉しい話だった。
使わなければ始まらないと思い、去年はおととし使っていた再生紙の18倍ものコストをかけてヘンプペーパーの使用を決定。今年も同様の紙を使う。木を切らないでも
紙が作れる、しかも丈夫で魅力のある紙が。(ちなみに身近にある麻紙は同じものではないが、みんなのお財布の中に入っているお札、入っていない人もいるが。)来年は僕達が紙作りから携わった紙でカレンダーを作ることができるのか?ちなみに前例は無い。だけど去年使い始めて本当に良かったと今感じている。  (匠)


関連サイト: 赤星さんのサイト Hemp Revo.Inc

2006年9月15日(金)
はからめ月のカレンダー

旅の間、制作し続けていた「はからめ月のカレンダー」をまとめる最後の作業を行なっている。今年は沖縄から北海道までいろいろな場所を足で踏む事ができた。僕達がいろいろなところに行って沢山の事を感じれば感じるほど魅力を増すカレンダーになればいいなぁと思っている。
9月中には何とか完成させて10月には皆さんの前にお見せすることができる予定。  (匠)

2006年9月14日(木)
旅の間の郵便物

12日夜遅く横浜の実家に着いた。「はからめ月のカレンダー」を制作するため約1週間ほど滞在する予定だ。
街の時間は空を飛んでいるように過ぎていく。旅をしながらの生活とあまりにも違いを感じ、ボーっとしてしまう。だからお酒はできるだけ飲まないようにする。飲んだら時間はコンコルドだ。
旅をしていて不便を感じることは、住所が無い事だ。郵便物をこちらから出す事はできても受け取る事はできない。だから家に着くと郵便物の山。国民年金、国民健康保険、いらないDM、その他いろんな封筒が届いている。この国で生きる事を選択している訳だからやるべき事はやらなければ。カレンダー制作にほとんど時間を使おうと思っていたのに、区役所に行ったり、auショップ行ったり、「カヌーに乗って旅をしています」というイメージとは全く正反対の社会の一部を僕達も生きているわけだ。まあ、そんなもんだ。
そんな中にまぎれている友達からの「子供が生まれました」というハガキはなんだか嬉しい。ジュンヤ、チエ、そして
新しい地球人の虹大(こうた)、おめでとう。  (匠)

みんなで蜜蝋キャンドル作り 2006年9月9〜12日
白山 虹の祭

9日、軽井沢を出発して石川県白山市で行われた虹の祭に参加した。僕達はそれぞれみんなに思いがある9月11日に蜜蝋キャンドルを灯すためにここに来る事になった。9日の夜に会場に着き、10日にワークショップを開催する予定だったが、雨や霧のため本番の11日に全てをかけることになった。いつも一緒にキャンドルを灯す、日和子と3人で昼から人を募って蜜蝋キャンドルを作る。僕は、枠となる竹を切る作業。当日の様子はみつろうページに詳しく書くのでそちらをご覧いただきたい。
そもそも9月11日とは、ニューヨークのワールドトレードセンターに飛行機が突っ込んだ日であるが、なぜこの日を重要視するのかと思う方もいると思う。みんなは911にどんな思いがあるのだろう。アメリカは過去の歴史において世界中の国々に軍隊を送り込んで何十万人という人間を殺してきた。そのアメリカが今度やられる立場になって約3千人が殺された。この世界には3千人が殺されてもニュースにもならない国や場所がある。何かがおかしいのは分かっているし、おかしくない訳が無いと誰もが確信を持っている。その何かおかしいよね、という思いから始まることがあるのではないだろうか。今、自分に出来ること、自分にしかできないこと、友達と一緒にできること、自分と向き合ってそれが何なのかを考えるきっかけとなる日、と僕は思っている。キャンドルを見つめている数秒間かもしれないがこの日を、この灯を、考えるきっかけにしてもらいたいと願う。   (匠)


関連サイト: 白山虹の祭

もうちょっとで完成・・・。 2006年9月4〜8日
じゃあまたね、軽井沢

僕達は9月8日が最後の仕事日として軽井沢を後にすることになった。仕事もラストスパートといった感じだ。
壁は内側も外側もプロの左官屋さん(壁塗り屋さん)にお願いしたのですごく綺麗に仕上がっている。今はすでに壁の中で隠れてしまっているが、約2ヶ月前は木材だけで建っていたと思うと懐かしく感じる。屋根は屋根屋、電気は電気屋、水道は水道屋、壁は左官屋、それぞれみんなプロ達が集まる。プロは早い、プロは綺麗。何かに長けている人間を見ていると気持ちが良くなってくる。
最後の僕の大仕事はペンキ塗り。大仕事っていうのは大げさだけど、天井にペンキを塗るのは力の入れ具合が結構難しいものだ。友達にペンキ屋さんをやっているユウチャンという人間がいる。酔っ払って「おい、ペンキ屋ナメんなよ」とか言っていたけれど、今回ペンキを塗りまくってその気持ちが良く分かった。みんなもペンキ屋さんをナメないように気をつけよう。


作業の様子

5日、僕の弟の同級生のコセチャンが僕達が住んでいる別荘に遊びに来た。コセチャンは料理人であり、今回もご飯を作ってくれた。いつもご飯を作ってくれている佳子は少し肩の荷がおりたようだった。2泊して料理を作ってくれたコセチャンは青春18きっぷで旅の途中。素敵な旅になるように祈る。

僕だけカメラ目線

アビは、電気配線や材料の手配をしたり。マサとハメさんは壁に板を貼ったり細かい装飾を作ったり。至君はガラス棒を入れる棚を作ったり。佳子はご飯を作りながら、お昼は木っ端やおがくずを燃やしたり。みんなと仕事や生活を一緒にすることで、とても多くの事を学ぶ事ができた、しかも楽しく。同時に、今までの人生で学んで身につけた物を、いつか役に立つ日が来るだろう、と言っているのではなく、自ら役に立つ日を一日も早く、そして一日でも多く作っていこうと本気で思った。

今回一緒に仕事をさせてもらったみんな、出会えて良かったと思える人間ばかりだ。またどこかで一緒に時間を楽しめたらいいなぁと思うばかりだ。 お店がオープンするまで関わる事は出来なかったが、8日の時点でほぼ完成した状態までいったかな。できあがったこの建物が、ガラスギャラリーになって人が集まっているところを早く見てみたい。9月中にはオープンする予定なのでみんなも軽井沢バイパス18号線沿いを通った際には是非立ち寄ってもらいたいと思う。  
 (匠)


関連サイト: 軽井沢クラフトヴィレッジ

 2006年4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月