絆、出発前2011年6月30日 (木)
自立支援。

わたしたちが活動拠点とさせていただいているボランティアベース絆には毎日いろいろな人がやってきます。はじめて石巻に来て、どうやってボランティアをしていくか、来た早々、どう活動していくかを調整して、みんなが活動しやすいように支援してくれるカッコイイ大人がいてくれるので、今私たちがここで活動できるわけです。こまやかなところを見てくれていて、どんなに多忙でも朝のミーティングに顔を出してくれて、ときにはユーモアで笑わせてくれ、締めるところ締めてくれ、頼りになる、そんな素敵な存在の人、ほんと一緒にここで活動させてもらえて感謝しています。どんな小さなことでもわたしができることをひとつひとつやっていこう、そう思えるのもそんな素敵な大人のおかげです。
今日の午前中はベース玄関の片づけを、午後は避難所を回りました。28日で自衛隊さんの炊き出しが終わり、その後の食事はすべてお弁当となりました。今日は住吉中学校、中里小学校、大街道小学校を回り、その後どういう様子なのかを聞きました。やはり、夕食がお弁当だけ(朝と昼はおにぎりとパン)ということに不満が出てきているとのこと。お弁当には必ず揚げ物が入っているそうで、お年寄りの方からはもう食べたくない、という声も出てきているそうです。今日はわたしも同じものを食べてみました。食べられるだけありがたいのですが、これが毎日続いたらちょっとイヤだな、というのが正直な感想です。そんなわけで今後、こちらにいる方たちでお味噌汁などを作っていけるような支援をしていく準備をすすめています。今の石巻、炊き出しというスタイルから少しずつ自立支援に向かっていくようにわたしたちボランティアの創意工夫が必要とされます。 (よ)


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トイレ工事、大工仕事2011年6月29日 (水)
本日の活動報告。

今日のみなと食堂は長期ボランティアのフランス人セリンによるフランス料理です。メニューはラタトゥユ、オムレツ、サラダ、コンソメスープ。そしてデザートには東京からきたパティシエチームによるカキ氷でした。横浜徳恩寺さんのゆうかん住職、いずみさんも炊き出しを手伝ってくれ、みんなでてきぱきと片づけを終えることができました。
渡波地区の黄金浜会館の大工作業も継続して行なっています。今日は水道屋くりりん、ユニック鈴木さん、クロさんDRTJapanチームが壊れたトイレの排水を直してくれました。
夕方、渡波の元JAの避難所にいらした津田さんが再開した美容室にハサミを届けに行きました。このハサミは高知からボランティアにきていたソウくんから送られてきたものです。ちょうど夕方のお弁当の配布の時間で、何人かの方とお会いしました。中には、避難所に薪ストーブを設置したことを覚えていてくれる人がいて、お互いにあのときのことを思い出しながら手をとりあって励ましあいました。みなさん今ではお化粧をして、おしゃれをしていて元気そうに見えました。けれど、話しの内容は、家族や親族のお葬式のことだったりと、決して明るく話せないことばかりで、ただ手をとる以外にできることがありませんでした。このあたりでは今順番にお葬式を執り行っているようで、町並みがきれいになってきたり、お店が再開してきたりしてはいても、津波にあった人たちのこころはまだ時間と支えが必要だと感じました。
それから渡波の明神社さんに夕食のデザートを差し入れに行きました。パティシエチームから預かったマンゴーゼリーはとても喜ばれました。宮司さん、宮司さんの娘さんと一緒にお弁当を配りながら、夕涼みをします。「人は昔と変わらない風景をみると安心するそうだ。だから、せめてここに帰ってきた人たちのために、この場所だけは変わらずに守っていきたい。」「父は寄付をくれた人と平気でいいあいするんです。人の言いなりにはならないって。」「人の言う事にはいくらでもなんとでもする。でも神様のいうことには叶わない。」この場所がいつまでも守られ続けていくことを願います。
今日は中央公民館にもプリンの差し入れをしました。夕食作りにも疲れが出てきているようで、ときどきこんな素敵なデザートで癒されてほしいです。
牡鹿半島での漁業支援も継続しています。四万十塾ケンくんがみんなを率いて猟師さんと話しながら作業をしています。今の石巻、かなり日差しも強く、みんな日焼けで体力も消耗しかかっています。これからボランティア活動に参加される方、長袖、帽子、日焼け止め、水分は必須アイテムです。ケンくんも日に日に真っ黒になりながらがんばってくれています。
夕方ボランティアベースに帰ると、整体チームが疲れたボランティアの体をケアしてくれます。本当にありがたいことです。この支援のおかげで明日も活動ができます。 (よ)


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指編みワークショップ、マフィンありがとう2011年6月28日 (火)
みなと食堂。

昨日今日と、湊中学校の炊き出し場『みなと食堂』は炊き出しゲストが腕をふるっています。昨日は姫路から来た薬膳料理チーム、今日は山形JCの肉そばチームが来て約150食を作ってくれました。食べに来ている人たちの話を聞くと、「毎日いろいろな料理が食べられて楽しい。ここはおいしいと評判だからね、長く続けてほしいなあ。」という声をいただきました。京都の町屋で会員制レストランを営むメグさんから心のこもった手作りケーキが届いたので、みなと食堂のカフェコーナーで配らせていただきました。「今まで食べたマフィンの中で一番おいしい!」と評判で、「孫に持って帰りたい。」「家族の分もいいですか。」とあっという間に完売しました。コーヒーを飲みながら、おいしそうにスイーツを楽しんでいる姿をみると、避難所での炊き出し場ということを忘れ、カフェに来ているような気分になります。そういう風にしたくって、みんなで知恵を出して今の形にしたのがみなと食堂でした。今日は福島からボランティアに来たユノさんが指編みワークショップを開催してくれました。食事に来た女性たちが興味を持って、みんなでなかよく参加していました。いくつかの避難所をまわると、みなさん眠れない、とか、疲れているという声をききます。ほんのわずかな時間でも家や共同の場所からちょっと離れて、人と会って話したり、静かに本を読みながらひとりで時間を過ごしたり、そんなひとそれぞれの個人的な時間を、食事をとる前後のひとときでも、過ごしていただけたらいいな、と思っています。 (よ)


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Cafe Golden Beach、渡波中学校夕食調理2011年6月27日 (月)
雨のGolden Beach Cafe。

毎週月曜日のコミュニティカフェ『Golden Beach』、今日はピースワーカーズの琵琶さんのたこ焼き屋台をゲストに迎え、カエコさんのリフレクソロジーというサービスつきでオープンしました。毎週黄金浜会館に行くと、まずはお掃除からはじめます。ボランティアベースにもお掃除が得意なリエさんがいてくれて、キッチンが綺麗に保たれています。お片付けは作業効率をあげるためにも、精神衛生上にもとっても大切なすべての基本であることが実感できます。お片づけヒーリングはどこにいても実用できるマジックです。
さて、今日はカフェ通のカメラマン有人くんも協力してくれて、レイアウトをカフェっぽくしてみました。コーヒーは手入れでじっくりと抽出し、手作りラスクのお菓子をお出ししました。雨にもかかわらず、たくさんのご近所さんがコーヒーを楽しんでいかれました。「何時までやっていますか?実はコーヒーを飲みながら本を読みたくって、午後また本を持って来てもいいですか?」という声もありました。雨の日にちょこっとお出かけ、マッサージもあるし、おしゃべりもできるし、たこ焼きのお土産つきでみなさんとっても楽しそうでした。携帯電話で連絡をとりあって、どうやらカフェで待ち合わせをしている感じです。ご近所さん同士の憩いの場所になりつつあります。
本日のカフェチームには今日からボランティア活動開始のナカムラさんに加わってもらいました。さすが女性、細やかな気配りでみなさんひとりの漏れも無くコーヒーサービスを受けられました。
夕方カエコさんとナカムラさんにも加わってもらって、渡波中学校の夕食のサポートに行きました。カエコさんには避難所のお母さんのマッサージをお願いし、ナカムラさんとわたしは姫路から来た薬膳デザートチームをサポートし、夕食のデザートを作ってもらいました。今日は外部のボランティア団体からお刺身の差し入れがあって、教室からマイ包丁を持ってお父さんがやってきました。たくさんの人が加わって、活気のあるキッチンでした。 (よ)


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湊中学校校長室、仮面ライダーと撮影会2011年6月26日 (日)
仮面ライダー、雨の日。

湊中学校に仮面ライダーがやってきた。やってきてくれたのは1号、電王、オーズの3人の仮面ライダーと、地元石巻のヒーローであるシージェッター海斗だ。実際に湊中学校の避難所には小学生以下の子供はいないのだが、近所、湊地区からたくさんの友達が駆けつけてくれた。握手をしてもらったあと4人と一緒に写真撮影。いつ出てくるのかとそわそわしている子供たちの顔をみて僕も一緒にそわそわしていたのを感じた。
今日は雨。雨の日はボランティアの外作業が中止になったり、作業現場が変更になったりする。その行き先をコーディネートするのもまたボランティアの仕事。この「石巻ボランティア支援ベース絆」に関わっている様々なチームで連携をとり人間1人のエネルギーを適切な場所へ向けられるように調節する。1つのチームで1つの目標に向かってがんばっていると、その作業は速く進むが全体が見えなくなってしまうという問題が同時に生まれてくる。そうならないためにも、ここボランティア支援ベース絆では夜遅くまで色々なチームが話し合い横の繋がりを大切にしている。
今、僕はここボランティア支援ベース絆のWebサイトをデザインしている。が、気がつくと色々な活動を掛け持っているので、体を動かす作業と、頭を動かす作業の、それぞれ体と頭の切り替えが非常に難しいのを感じる。支援ベースにいるからできること、離れているからできること・・・・答えがない世界で生きている事を実感すると、何よりも生きがいってを感じさせられる。答えがある世界って・・・・・・。
そうそう、昨日石巻に帰ってきた○ん○いカメラマンのアリト君が「たくみ君だけだよ。」と言っているのはソーシャルネットワークサービス「facebook」の事。石巻ボランティア支援ベース絆に関わるほとんどの皆(僕達以外)が登録しているようだ。facebookに登録している方はしたのリンクから石巻ボランティア支援ベース絆のコミュニティを覗くと、ここ支援ベースから発信される現地の動きが見えてくるので是非ご覧頂きたい。  (匠)


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黄色い綱は何のため?、毎朝専修大学にて行なわれるボランティア登録の風景2011年6月24〜25
ボランティアの質。

ありがたいことに、ここ「石巻ボランティア支援ベース絆」へやってくるボランティアさんの数が増えました。ここにやってくる人は友人知人からの紹介がほとんど、それと前回来た人が友人を連れて戻ってきてくれたりと、人のつながりで成り立っています。
震災から3ヶ月以上が経過し、今ときどき聞こえてくる声のなかに「ボランティアの質が落ちた。」という声があります。当初の厳しい状況のなかで、気を引き締めて真剣に取り組んでいた活動も、きれいになった校舎や校庭で祭りやイベントをやるようになって、遊び気分で参加するボランティアが出てきているのも現状です。環境が変われば活動もそれにあわせて変化していきますので、今後ルールづくりが必要となるか、それともリーダーの責任が重くなるか、という感じです。
そんな現状もある中、クロさんが尾崎(オノザキ) という場所に手を入れ始めました。この場所は橋が壊れていてこれまで人が入れなかった場所。3ヶ月前の津波にあった状況がそのまま残っています。湾になっている場所には家が10軒くらい浮かんでいて、カヌーでワイヤーをかけて陸から引っ張れるかと検討しましたがどうやら家の足が底までついているらしく、水上解体をするしかないか、と時間がかかりそうです。
いつ大きな余震がきて、再び津波がやってくるかわからないという中で作業をしているということを忘れずに、気を引き締めて、もし気が引き締まらないときは、たまにはちょっと休憩を入れて、もういちど自分の役割を見つめなおすのも必要だな、と感じています。(よ)


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ハエハエハエ、お裁縫ワークショップ2011年6月23日(木) 
お裁縫ワークショップ。

今日の湊食堂のメニューはアメリカンポークソテー。お肉を提供してくれた会社のチームが来て、ボランティアとともにお肉を焼く姿も見られました。分厚くてやわらかいお肉は大好評で、噂を聞きつけたさまざまな団体のボランティアたちもお昼を食べにやって来ました。湊食堂の今の問題はハエ対策です。信じられないくらいのハエが飛び交い、日々みんなで対策を練っています。和歌山のオザザさん、ユウキくん大工チームが外と食堂内の隙間をコーキング剤で埋めてくれ、これから網戸や換気扇をつける作業を進めています。入り口にはカーテンをつけて、常に開きっぱなしとならないように工夫していますが、ハエの数は減りません。いい方法があれば是非教えて欲しいです。
コミュニティカフェ「ゴールデンビーチ」にて今日はお裁縫ワークショップを開催しました。使われない古着を切って、お花のブローチをお茶を飲み楽しみながらちくちくと手で縫って作っていきます。震災以来、はじめて針と糸を使ったという方がほとんどでした。講師のユキちゃんの楽しいトークで、みんなおしゃべりしながら作品を完成させて大満足の様子。今日はコーヒーのお供に北海道の六花亭さんから送っていただいたクッキーをお出ししました。おやつがあると、女性たちの目がキラキラと輝きます。こういう時間も必要ですよね、地域のコミュニティが少しずつ出来ていくような感じがしました。  (よ)


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網地浜、漁船に揺れて2011年6月22日(水) 
夏至、牡鹿半島へ。

夏至は北半球で一年のうち一番昼が長く、夜が短い日です。伊勢の二見興玉神社では夫婦岩の間から太陽が昇ります。

朝7時のミーティング中、ミエ姉&ユキ姉コンビと一緒に牡鹿半島の大原地区での作業準備をし、ミーティング終了後にカヌーを積んだハイエースで出発しました。わたしは今日だけ作業ができるという大阪のバンドのメンバーに牡鹿半島を案内しながら向かいました。初めて見る震災後の風景に衝撃をうけている様子、途中写真を撮りながら大原浜に到着しました。助さんが漁船を手配していて、到着後すぐに網地島(あじしま)という離島へのリサーチをしに行きました。とても美しいビーチのある島で、民宿もありました。石巻港からこの島へ観光船も出ているとのこと、島のお片づけ作業に一泊二日民宿泊お片付けボランティア旅行というツアーなんかもいいんじゃないかな、とふと思ったりもしました。それから田代島を海から見て大原に戻りました。
夕日まではまだ少し、漁村の瓦礫撤去 本日の作業は浜の瓦礫の片付けと網の回収、海につかった家の解体、個人宅の片付け作業に取り組みました。32℃の暑さと日差しの中、水を浴びながらみんな日焼けしてがんばりました。みなかみラフトチーム、RQボランティアチームと連携して3tダンプ1台、軽トラダンプ2台、30名以上の人力で作業をしました。途中車がパンクするというアクシデントはありましたが、みんな怪我もなくよく働きました。
今日で四万十塾ジョンくんは一足先に四万十へ旅立ちました。これからツアーで忙しくなります。石巻での作業、お疲れさまでした。また一緒にがんばりましょうね。 (よ)


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赤パンズ影の隊長、ソウルフラワーユニオン2011年6月21日(火) 
ゴールデンビーチ、アゲイン。

コミュニティカフェ「ゴールデンビーチ」にて、今日はソウルフラワーユニオンというバンドのライブを開催するというので、昨日に引き続きコーヒーサービスをしに行きました。神戸の震災のときに歌って地元の人たちを励ました、というお話しをしながら、なつかしの民謡や海の歌などを歌ってくれました。おじちゃんおばちゃんは楽しそうに手拍子を打って聞いていました。ライブのあとにコーヒー、紅茶、お菓子をお出ししました。みなさんすぐに帰らずに、ライブのあとの興奮をわかちあいながら、バンドのメンバーとお話ししたり、感想を話したりと、コミュニケーションの場としてとてもいい空間が生まれていました。音楽の持つ力とカフェの融合がうまく調和したゴールデンビーチ、みなさんが帰られてから後片付けをして次の現場に向かおうか、というところで突然のスコールにあいました。あわてて出発する前に一息ついて、反省会でもしようとお姉さまたちとトークします。やはり、今後のボランティア活動にはばらばらになってしまった地域のみなさんのコミュニティをつくっていくことが必要かもね、そしてこれから来るボランティアにはコミュニケーション能力が必要とされるね、という全員一致の意見となりました。
車の運転が苦手なわたしも、もう他にドライバーがいない、ということの連続で運転をせざるを得ない事が多々あります。今日も目的地があやふやなまま運転することになり、道に迷い携帯でたくみくんと話していておまわりさんに注意され、てんてこまいでした。向かった先はボランティアの慰労会。四万十塾のケンくんが焼きそばを焼き、ミエさんユキ姉カフェチームがカヌーカフェ&バーをやって、長期ボランティアさんたちの労をねぎらってくれました。その後の片付けで車の中が満載、わたしは明日の現場が気になってお酒が進みませんでしたが、みなさん楽しそうに夜を過ごしていました。 (よ)


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サンマ焼きセリン、渡波中にて2011年6月20日(月) 
ゴールデンビーチ。

毎週月曜日、渡波地区にある黄金浜会館にてコーヒーサービスをしています。地元の方から、地域のコミュニケーションの場となるよう、カフェをやって地元の人たちが集う場所づくりに協力して欲しいとのことではじめました。コーヒーの威力は思ったよりも強力で、一人で来てもお隣にいる方やご近所の人たちと話しがはずんでとても楽しそうです。この日は群馬からミエさん、信州からユキ姉がカフェチームとして参加してくれました。「またコーヒー入れに来てね、楽しみにしているから。」「明日は来ないの?月曜日だけ?」と、第二回目のカフェサービスも大好評でした。この日は炊き出しチームのユカさん&クリーンエンジェルスに室内のお掃除もしてもらいました。津波にあってから泥出しはしてあるものの、壁がはがれていたり、窓はコンパネで仮にふさいだ状態でしたので、大工チームを編成して環境整備もはじめました。この場所はボランティア団体「ピースボート」さんも週に3回炊き出しを行なっています。他にもいくつかの団体が手を入れていて、みんなで協力してこの地域を手助けしていこうとしています。カフェ黄金浜会館、英語でいえばゴールデンビーチ。はやく看板を設置して、地域のみなさんが集まるコミュニティカフェとして使っていただけるようにしたいです。
カフェ終了後、ミエさん、ユキ姉ととも渡波中学校の夕食サポートに入りました。この日の午後、四万十塾ジョンくんが宮崎から到着したご夫妻を連れて渡波中にきました。奥さまは美容師ということで、わたしたちで夕食をお手伝いし、避難所のお母さんたちのヘアカットをお願いしました。だんな様にはマッサージを施してもらい、この日の夕食担当はとってもラッキーだったと思います。今日は避難所の半分の人たちは温泉ツアーでいなかったので、残った人たちに少しでも癒しを、と思っていたのでよかったです。 (よ)


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しあわせ定食2011年6月19日(日) 
がんばっちゃ。

父の日、日曜日の今日は渡波小学校の校庭にて「がんばっちゃ わたのは」というお祭りが開催されました。ボランティア団体による飲食ブースを連ね、大道芸やフリーマーケットなどの催しもあって、子どもたちもたくさん遊びにきていました。

炊き出しチームはこちらで約200食のしあわせ定食をお出ししました。アメリカからやってきたアメリカンポークを焼き、北海道から送ってもらったフキとこんにゃくを煮て、東京亀戸餃子さんから送っていただいた餃子のスープを作りました。かなりの人気ですべて完売。前日の仕込みは夜中までかかりましたが、サーブするのはあっという間の出来事でした。
そこから歩いてすぐの渡波駅でも約450食の中華丼をお出しし、みなと食堂では100食の柳川風キノコ丼、渡波中学校への40食のお味噌汁とサラダのデリバリー、中央公民館への100食の夕食サポートと、今日は合計890食を供給しました。
牡鹿半島小渕浜では猟師さんのお手伝いとして、ほたての貝を拾う作業を継続して行ないました。このほたての貝殻は牡蠣の養殖のために使います。漁師さんたちにとっては人手の必要な作業となり、ボランティアの力が必要とされています。もくもくと地道に行なう作業ではありますが、ちゃくちゃくと成果を上げています。もう一班は、東松島市の個人宅の泥出し作業も行ないました。
今日も暑い日となりました。日々みんながんばっちゃ石巻の精神でがんばっています。 (よ)


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合同慰霊斎の様子2011年6月18日(土) 
震災から百ヶ日。

今朝のボランティアベースのミーティングは久しぶりにたくさんの人、廊下にまで新しく来たボランティアの方々が詰め掛けました。週末ということもあり、小学校や神社などでイベントごとが催され、炊き出しの仕事も増えました。前回に引き続き料理研究家の山戸ユカさんチームが炊き出しチームとして参加してくれました。ユカさんはたくさんのレパートリーをお持ちで、困ったときのレシピを教えてくれたりと、とても頼りになるありがたい方です。安心しておまかせして、今日は事務仕事をしようとボランティアベースに残りました。毎日現場に出ているので、昼間の事務局の仕事の多忙さはここにいてみないとわかりませんでした。たくさんの人が使うこちらの集会所の管理、訪ねてくる人への対応、新しく来たボランティアへの説明、それからやらねばならない事務仕事、毎日荷物が届き、搬入したり、整頓したりといった力仕事。その間に鳴ってくる電話の応対、一息ついてPCにむかうとあっという間に仕事を終えたボランティアが帰ってきてまたたくさんの人で賑やかな場所になり、自分の仕事は夜中になってしまうといった現状でした。ひとりでは大変ですし、二人でも手一杯。せめて三人いたら、との声をききました。
今日は震災から百か日。合同慰霊祭が行なわれました。午後にはボランティアも献花させていただけるということで、作業を終えたボランティアたちの姿も多々みられました。6月8日まで避難所となっていた斎場ほたるの支配人の方もいらして、匠と話をしていました。
牡鹿半島へ行っているとっちくん(山伏、チェーンソー彫刻化、自分のユニックを持っている)は、残されたご家族のための護摩焚き供養をされたそうです。夜には法事のお下がりを持ってボランティアベースに戻ってきました。カヌー隊は継続して小渕浜の漁業支援活動をしています。今日はホタテの貝殻の回収作業をしました。湊中学校炊き出しチームも継続して食事を作り、渡波中学校、中央公民館の夕食のサポートも続けています。イベント事が増え、ボランティアも楽しみながら活動できるようにもなりましたが、今日も大きな余震がありました。日々たくさんの方が行き来する中、はじめてここに来たときの気持ちを忘れずに、いつも真剣に取り組みたいと思っています。 (よ)


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写真プロジェクトチームの作業現場、落語会2011年6月17(金)
落語会。

湊中学校炊き出し場所の武道館にて、横浜徳恩寺さんのはからいで三遊亭京楽師匠、大楽師匠の落語会を開催しました。明日で震災から百ヶ日、湊中学校での避難所生活の中では、はじめての娯楽です。これまでなかなか教室から降りてこなかったお年を召した方も、この落語を楽しみにしてくれていたようです。楽しい時間を過ごしていただいたあとは、おいしいお昼ご飯を食べていただいて、心もお腹も満たしていただきました。今日のみなと食堂は特別に、東京のリーガルホテルのシェフと早稲田大学のチームが炊き出しに入ってくれました。本日のメニューは牛丼とサラダ、お味噌汁。デザートにサクランボもつけてくれました。お持ち帰りした人もいるほど、大好評でした。
午後、旧市役所に行きました。こちらでは写真プロジェクトチームが入って、流れ着いた写真を洗い、丁寧に乾かして持ち主にお返しするという作業を行なっています。展示室にはご家族の思い出を探す方々が静かに写真を探していました。地味ではありますが、とても大切なボランティア活動のひとつです。
その後、 中央公民館と渡波中学校をまわりました。こちらは夕食のお弁当に添える汁物を中心とした炊き出しのサポートに入っているのですが、今日はいつもと志向を変えて、コーヒーを入れて、お母さん方にゆっくりしていただく時間をもうけました。最近様子を伺っていると、いつも同じ人がお当番になっていて疲れが溜まってきているような気がしたので、調理室をカフェ化してみなさんとお話をしたり、ひといきついてもらう時間をつくりました。はじめにお部屋に入ってきたときのお顔と、お部屋を出て行くときとは明らかに違う表情で、「楽しかった。また明日ね。」と、嬉しいお声をいただきました。避難所生活も三ヶ月を過ぎ、そろそろホッと一息つける空間づくりが必要なときかも、と感じています。 (よ)


関連サイト: 三遊亭享楽の笑門来福でいきましょう! ・ WEB★大楽

網の撤去、サルベージで回収した物の中から2011年6月13〜16日 
再び牡鹿半島へ。

13日、今日は1日休憩できたらなんて思っていた。が、カヌーデイ以外の事に目を向ける時間が少なくなってしまっていたので今日は石巻の炊き出し、食材手配などの事をもう一度確認したり、炊き出し場を回ったりした。そして、やはり今日も牡鹿半島小渕浜へ。明日からの作業がよりスムーズになるよう、少し楽をするために、今日動く。プラマイゼロのような気もするけれど気持ち的には安心感が少しうまれて眠りやすくなる。
14日より3日間、再びアフターカヌーデイといった感じでカヌー、そしてシーカヤックを使った瓦礫の撤去作業に取り掛かる。集まってくれたのは、海の人、陸の人、車の人、それぞれの持ち味を出し効率良く瓦礫を集積所へと運び入れる。
縄山との格闘、シーカヤックを使った漁具回収期間中、サルベージ船と呼ばれるデ〜ッカい船の上に乗っているデ〜ッカいクレーンの先に、デ〜ッカい蓮の花をひっくり返したようなツカミが付いている船が小渕浜漁港にやってきた。沖で掴んできた牡蠣樽(かきだる、牡蠣の養殖に使う大きなブイの事)や網やロープを一度船の上に上げ、その全てが絡まった黒い塊をもう一度掴んで漁港内の陸の上に置いていく。持ち運んだ黒い塊は何十トン、何百トン?とにかく凄い重たさなのは確かだ。この中からボランティアが使える牡蠣樽を切り離して使えるものを回収する。
今でもかなりの匂いを発している黒い山だが、数日立つと生きている牡蠣が死んでしまい更に強烈な悪臭となってしまうので今のうちの作業が求められている。
地元の漁師さんがこんな話しをしてくれた。仲間の間でもボランティアが活動をしている姿をみて、自分を見つめなおしている人間が何人かいる。自分の過去を否定するわけではないが、これからの生活は震災前と同じになればよいのかと疑問に思う。震災、津波で失ったものはあまりにも大きいが、それによって得たものは、はるかに大きい。そんな言葉をしっかりと僕達に伝えてくれる漁師さんがたちがいる。そういう時間や言葉は、ボランティア自身、自分達がやっている事は間違っていなかったという自信に繋がる。そして更なる支援しようとする気持ちとなっていく。 支援したり、時には支援されたりと、お互いがコミュニケーションを取りながら何も無かったら絶対にありえない縁が次々と生まれている。そんな時間とタイミングを自然の力が作ってくれているだけなのかもしれない・・・・なんて事も思ったりする。 (匠)


関連サイト: カヌーデイ in 石巻 とのみさま編

黄金浜会館=ゴールデンビーチ2011年6月13日 (月)
コミュニティカフェ。

渡波地区にある黄金浜会館で、今日から実験的にコミュニティカフェをはじめました。この地区をなんとかしたい、と地元に住む藤田さんが一生懸命になっている姿をみて、「多忙だから急にはちょっと。」という言葉より、「週に一回からでしたらなんとかやってみます。」とお返事しました。まずは午前中にコーヒーを入れるところからはじめ、少しずつ環境を整えていこうと思っています。今日は理美容チームが入って、ヘアカットやマッサージなどをしている横で、コーヒーとお菓子をお出ししました。「こんなにみんなが楽しそうにしているの、はじめてみました。カフェの効果はすごい!大成功ですよ!」との声に、「では引き続きやっていきましょう。」ということになりました。藤田さん曰く、「コーヒーは精神の薬になります。今のこの状況にはそれが必要なんです。」とのことでした。そういうわけで、コーヒーに合うお菓子、大募集中です。  (よ)

漁師さんと一緒に、防波堤での作業2011年6月12日 (日)
カヌーデイin石巻 5日目

カヌーデイ5日目、今後もカヌーを使った瓦礫撤去作業は続けていくが、カヌーデイin石巻・鳥海さま編は最終日となる。朝出発する前、やりすぎかなぁと思ったけれどやっぱり竹箒(たけぼうき)と塵取(ちりとり)を車に積んだ。牡鹿半島小渕浜に到着すると、もう何も言わなくても作業内容が体で分かっている人間が続々と集まってくる。今日はうっすら曇り空、作業がしやすいお天気だ。
作業現場から見えるところにある、先日の清掃作業で綺麗になった鳥海様(とのみさま)の脇ではとっち君こと鈴木さんが鳥海弥三郎の御神体を削りだす音が聞こえてくる。3月11日以前は鳥海様の上にお宮、御神体が鎮座(ちんざ)していたが、今回の津波で植物以外の全ては流されてしまって行方不明だ。何もなくなってしまった今、漁師さん達の心のよりどころを何か1つと思い、必然一緒にボランティア活動をされている山伏の鈴木さんに彫っていただく事になった。この御神体は旧暦5月15日(新暦6月16日)に、先祖代々鳥海様を護られてこられた地元の方々に受け渡す予定となっている。
木村委員長と。作業終了間際、表浜漁業組合委員長の木村さんにカヌーに一緒に乗っていただき5日間で作業した現場を見て周った。「漁船は子供の頃から乗っているけれどカヌーは初めて乗るよ」と木村委員長。陸や漁船に乗る他の漁師さんと笑いながらカヌーの上から会話をする委員長は少し楽しそうだった。カヌーに乗りながら瓦礫の山を見て木村委員長が一言「この瓦礫はいつ無くなるんだろうね・・・・」とつぶやいた。それを聞いた僕は、この町の基盤である漁師さん達の長でも全く先が見えない状況であるのだと、分かってはいたけれど改めてその上からのし掛かっている重たい物を感じた。
最後、木村委員長が本日一緒に作業したボランティア全員の前で話してくれた。「まず皆様にお詫びを申し上げなければなりません・・・・」から委員長の言葉は始まった。最初はこんな小さなカヌーで何ができるんだとという目で見ていたけれど、日本中から集まったボランティアの力に感謝の気持ちで一杯だという内容の言葉をボランティアのみんなに伝えてくださった。参加してくれたボランティア数名の目には海水みたいなのがゆれていた。
この5日間で集まってくれた延べ人数約350名。北海道釧路から沖縄西表島まで、本当に全国から沢山の方がカヌーデイに参加してくれた、ありがとう。先日からお伝えしている参加団体は、カヌーデイのHPにて紹介させていただく事にするので、ぜひご覧頂きたい。んではまた。  (匠)


関連サイト: カヌーデイ in 石巻 とのみさま編 ・ 朝日新聞社の動画ページ

イカダ、カヌーを繋げてカタマラン2011年6月11日 (土)
カヌーデイin石巻 4日目

カヌーデイ4日目。本日集まってくれたのはなななななんと80名以上。午前中少し雨がぱらつきぱらぱらの中、昨日に引き続き防波堤に乗っかっている瓦礫の撤去作業だ。午後からはパキ〜ンと晴れ晴れ、みんな〜日焼けに注意してね〜って言ってみたり。出動したカヌーは14艇+イカダ船が2艇、陸では2トンダンプと軽トラダンプ、ユニックを操るとっち君も加わってくれた。集まったマシンもすごいがやはり何よりも強いなぁと思ったのは人の力。午前中の防波堤の輪郭線はギザギザだったのに、夕方夕日をバックにシルエットとなった防波堤の上辺は直線となっていた。明日はほうきで掃いたりしちゃおうかなって思ってしまうくらいだ。
とっち君はユニック鈴木さん、防波堤での作業 そして本日は6月11日、震災が起きてから3ヶ月が過ぎた事になる。午後2時46分、作業中のみんなと一緒にちょっと手を休めて黙祷した。僕は生まれて初めて「もくとう」と大きな声で言った。石巻だけでなく、東北だけでなく、日本全体が自分達が生きてきた3ヶ月間を振り返っているような気がした。3月11日の震災の後、自分と向き合って一生懸命に自分の考えを表に出してみたり、行動に出てみたり、頭の中で思ってみたりしたことと思う。今僕達が生きている世界、何が本当で何が嘘なのか、なんだかよくわからない世界だけれど、自分で考えて自分でとった行動は全て本当のことだから自信を持って続けていって良いんじゃないかなぁって思った。ちゃんと自分で考えた事ならばそれをただ信じれば良いだけで、それを信じ続ける事さえできればそれは形になって、その形は他人の目から脳なのか心なのかにイメージとなってうつり、その人の体の中にある他の何かと愛しあって新しいイメージが生まれ、その人がそれを信じ続ける事ができたならばそれば必ず形になる。そう信じている。そう信じながら死んでいけたら、誰か、または何かを疑いながら生きるより、沢山の幸せを感じることができるんじゃないかなぁ。ではおやすみ。あ、そうそう、カヌーデイに参加してくれた団体の紹介をしたいと思っているのだけれど眠くて「おやすみなさい」を先に言ってしまう。明日カヌーデイin石巻はとりあえず最終日、一段落したらみんなに紹介したい素敵な方々ばかりなのでリンク先などを掲載させていただきたいと思う。遅くなって申し訳ない、が、おやすみ。なさい。 (匠)


関連サイト: カヌーデイ in 石巻 ・ 朝日新聞社の動画ページ

漁師さんと一緒に、防波堤での作業2011年6月10日 (金)
カヌーデイin石巻 3日目

カヌーデイ3日目。本日集まってくれたのは約40名。鳥海さまの清掃を終えて、今日は同じ湾内の防波堤に乗り上げた瓦礫の撤去に取り掛かった。
午前中は地元漁師さんの漁船に数人のボランティアが乗り込み一緒に沖に浮かぶ漁具の回収。それを陸に上げてトラックに積み込み、漁具を集めている場所へ運び出す作業。同時に海から引き上げためちゃくちゃに絡み合ったロープを漁師さん操るフォークリフトと一緒に解く作業。今日みたいなボランティアと漁師さんが一緒に作業をするという光景は非常にめずらしいようだ。震災後、早くから牡鹿半島に入りボランティア活動を続けているヒューマンシールド神戸のせいちゃんは、こんなに楽しそうな漁師さん達を見たのは初めてと話していた。そのせいちゃん、今回牡鹿半島で作業をさせていただくにあたって地元のどの方と話しをしたらスムーズにいくかや、コレを頼みたいならアノ人に聞いてみるといいなどのアドバイスをしてくれ、そのおかげで今回のカヌーデイが順調に行なわれているといっても過言ではない。本当に感謝感謝。時間をかけてじっくりと築き上げてきたとても大事なものが確実にある。せいちゃんがそれを早い段階から気付き行動に出ていたという事を僕なりにさかのぼって思い出してみると、「ボランティア」という言葉を「人間」という言葉に置き換えても同じなんだなぁって思ってみたり。そして明日も引き続き防波堤周辺での作業となる予定だ。おやすみなさい。  (匠)


関連サイト: カヌーデイ in 石巻 とのみさま編 ・ 朝日新聞社の動画ページ

鳥海さま2011年6月9日 (木)
カヌーデイin石巻 鳥海(とのみ)さま編 2日目

人の力はすごいです。5日間はかかるかな、と思っていた鳥海さまでの片付け作業はたくさんのチームの協力によってかなり進み、今日は防波堤の瓦礫や、舟でしか行けない浜辺の片付け作業にも着手しました。
鳥海さまの由来を聞いたときに教えていただいたのですが、毎年旧暦の五月十五日にご神事を行なっているそうです。旧暦の五月十五日といえば今年は6月16日、一週間後です。旧暦の十五日とは、ほぼ満月にあたります。ここ小渕浜では旧暦五月の満月の日に漁業の神様にお供え物をしてご神事をしていたそうです。
この満月のご神事は、実はカヌー隊でのお片づけ作業をする前には知らなかった情報でした。ときどき見えない大きなものに動かされている、と感じることがあるのですが、このタイミングでこの鳥海さまと出会ったのもご縁かもしれません。お社やご神体は津波で流されてしまったのですが、神主さんが写真を見せてくれました。今年のご神事が行なえるように、わたしたちもも協力させていただきたいという気持ちがわいてきました。
明日も海と山とをいったりきたりさせていただいて、 浜辺ではおいしいご飯を用意して、この小渕浜の美しさを取り戻すお手伝いをさせていただきたいと思います。  (よ)


関連サイト: カヌーデイ in 石巻 とのみさま編 ・ 朝日新聞社の動画ページ

鳥海さま2011年6月8日 (水)
カヌーデイin石巻 鳥海(とのみ)さま編

いよいよカヌーデイin石巻、鳥海(とのみ)さま編がスタートだ。本日より本格的に牡鹿半島、小渕浜漁港に浮かぶ小さな島、鳥海様(とのみさま)の清掃に取り掛かった。集まってくれた方々は、ななななんと60名以上。集まってくれたみんなのリンク先など、後日改めて紹介させていただこうと思う。本日から12日までの5日間の今回のカヌーデイ、計画段階では5日間で終わるかなぁ・・・なんて考えていたのが嘘のよう。なんと今日1日で鳥海さまだけでみると全体の70パーセントくらいが片付いたように見えた。明日1日で島全体が綺麗になり、他のところに手を回すことができるようになりそうだ。
津波前の鳥海さま昨日、地元の漁師さんに鳥海さまの詳しい話を聞くと、鳥海さまとは鳥海弥三郎さんという実在した人物を祀ってあるお社だという事だった。その弥三郎さん、定置網を考案した人物で、地元では漁業の神様として親しまれている。色々な方の話しを聞けば聞くほど小渕浜漁港での生活は鳥海さまあっての生活であると考えている方が多いのだと感じることができた。
明日も引き続き鳥海さま周辺の清掃活動となる。今日は人も多く、太陽もさんさん、気持ちよくて泳いでいる人もいたくらいだ。気持ちよさそうだなぁと思い・・・どうだった?と後で話しを聞くと「寒かった」と一言、やっぱり海の水は冷たい。
ではみなさん、 明日のためにまた眠ることにする、おやすみなさい。  (匠)


関連サイト: カヌーデイ in 石巻 とのみさま編

鳥海さまの上から、パタゴニア製?いかだ2011年6月7日 (火)
カヌーデイ@石巻

朝、湊中学校によって看板を設置したり、店長えっちゃんにこれまでの状況や改善点や問題点などをきき、図書館館長チバさんの様子を伺い、避難所の方々にご挨拶して、それから牡鹿半島の小渕浜に向かいました。明日からはじまるカヌーデイでのとのみさまクリーンアップ大作戦の調整と、作業をしました。すでに、がってんやパタゴニアチームが作業効率のアップのため、いかだを作ってくれていました。これを使っての作業や、カヌーでの瓦礫拾い、島にある瓦礫の運び出しを行ないます。明日は50名以上の人間が集まりカヌーデイがスタートします。12日までの5日間、皆様ぜひご参加ください、カヌーに乗れない方でもOKです、石巻でお待ちしていますね。 (よ)


関連サイト: カヌーデイ in 石巻 とのみさま編

巨大なパドルが祀ってある、加賀大社2011年6月4〜6日 
横浜〜東京〜福島〜石巻

滋賀から横浜まで一気に駆け抜け、横浜基地でたまった洗濯物や郵便物の処理をします。
5日、出発の準備をしつつ来月石巻にボランティアに来たいと言う知人から、話しをききたいとの連絡を受け都内に出かけました。
6日、午前中に福島に向けて出発しました。途中ガイガーカウンターでちょこちょこ計測しながら、午後にははからめランドに到着しました。緑生い茂る、まるでいつもどおりの日常の風景がそこにはあるように見えました。マスクもしないし、手袋もはめようとは思いません。気になる放射能レベルは、というと、0.25マイクロシーベルト。ちなみに石巻は0.1前後、郡山は0.5、横浜0.1、東京0.1という値でした。はからめランドでのEM菌実験地にEM菌をまきます。数値を計ると、撒いたところ、撒かないところの値の違いは計測できませんでした。ふと思ったのですが、効果があると信じて使用するのと、効くのか効かないのかわからないなあ、といった気持ちで使用するのとのでは、効果に違いがあるのではないか、意識で変わるのではないかなあ、と感じました。なんとなく、その場にあった米ぬかも畑(だったところ)に撒いてみました。自然治癒力でどこまでいけるか、引き続き実験してみようと思います。
今日は旧暦5月5日、端午の節句です。日陰で柏餅を食べながら、なんだかやりきれない気持ちになりました。昨年はヘビイチゴを収穫してお薬をつくったことを思い出しました。匠くんは刈払機で伸びきった草を刈っています。出発直前、もらったひまわりの種を蒔いてみました。それからお隣さんにご挨拶をして石巻に向けて出発しす。移動移動の毎日です。石巻に着いたら、活動のペースをゆっくりめにシフトしていこうと思います。 (よ)

巨大なパドルが祀ってある、加賀大社2011年6月3日 (金)
ヨシ紙

紙の話し。2011年度版のはからめ月のカレンダー、そして手帳に使っている紙は麻を原材料としているヘンプペーパーを使っている。ヘンプペーパーを使っている理由は、非木材紙であること、そしてヘンプからオイルやプラスチックなどの製品を作ることができるので、石油に代わる資源としてヘンプを普及させていけたらいいなぁというところからの取り組みでもあった。
そんなヘンプペーパーを使い続けて約8年経った今年、来年度のカレンダーから紙を変えてみようと2人の間で話しを続けていた。そして色々な紙を検討し、この紙はどうだろうかと行き着いたのは、葦(あし)で作られた紙だ。紀元前3000年頃、古代エジプトで作られたパピルス紙(厳密に言うと紙という定義には当てはまらないのだが)は、パピルス草という日本の葦に似た種類の植物から作られたものであり、自分達が今回目を向けた植物がそれだというのが笑えるところでもある。
その葦で紙を作っている会社が滋賀県、琵琶湖の湖東にある「コクヨ工業滋賀」さん。コクヨさんのオリジナルブランド「ReEDEN」で販売されている紙はアシ紙ではなくヨシ紙と明記されている。アシとヨシってどう違うの?と思う方々が沢山いると思うが、答えを言ってしまえば一緒、同じものである。関東では「葦」を「アシ」と呼び、関西では「葦」という同じ漢字を「ヨシ」と呼ぶ。理由はもともと「アシ」だったのだが「アシ」は「悪し」に繋がるのでそれを「良し」にしたのがはじまりと言われている。
早速コクヨさんを訪ね、葦で作られた紙についてお話を伺う事に。 担当の方の名前が佳美(よしみ)さん、ヨシ紙を開発していらっしゃるヨシ美さん、こちらヨシ紙を使おうとしているのは妻の佳子(よしこ)、しかも「佳」という漢字も一緒でヨシとヨシでヨシの話しをすることに、僕は2人の頭をヨシヨシと撫でてあげようとしたがその光景を想像するだけにしておいた。
早速見せていただいたヨシ紙は、色、紙質、手触り、全てのバランスと、とても優れたものであり、「この紙でカレンダーを作ってみたい」と心から思うことができた。金額の問題など今後、検討すべきところはあるにしろ、このヨシ紙に出会えた事は、カレンダーを作り続けて感じた中ではかなり大きなものだった。
で、なぜ僕達が葦の紙を使おうと考えたのか。それは葦は水を浄化する作用を持っているからである。そして葦を狩り手入れをする事によってさらにその浄化能力をアップさせる事ができるのである。京都、大阪の大きな水源である琵琶湖。その水を綺麗にするために琵琶湖の葦の手入れをし、その葦で紙を作りそれを使っていく。それは「使えば使うほど水が綺麗になる紙」といっても過言ではないだろう。
葦に関してはまだまだ話しをしたい事が沢山あるのだが次の機会にとっておく事にして今日は眠いからまた明日、おやすみなさい。  (匠)


関連サイト: コクヨ工業滋賀

タロット部屋、アルカイック2011年6月2日 (木)
新月のタロット in 奈良

6:02新月ちょうどの時間です。月は双子座に位置します。双子座の司ることはコミュニケーション、論理性です。体の部位では肩を司ります。
今日は奈良にある『しあわせスイーツアルカイック』にて新月のタロットリーディングを行ないました。こちらのお店は毎年この季節になるとバラの花が咲き、ローズフェスタを行ないます。この季節の新月にあわせてのリーディングは震災前から決まっていたスケジュールでした。企画してくれた友人、参加してくれた友人に会えて、今のみんなの状況を知ることができました。震災があってたくさんの人が苦しみ悲しみましたが、災害地に住んでいなくても、人の心に大きな影響を与えたのだということを感じました。
アルカイックのお店の中のアメリの部屋というところをおかりしたのですが、とってもかわいい秘密の小部屋のようなタロットにぴったりの場所でした。こちらのお店はスイーツとヨーロッパの雑貨を扱っているのですが、奥様は建築士だそうでして、建物もとっても素敵な、おとぎの国のお菓子の家のような場所でした。 (よ)


関連サイト: 幸福スイーツ・アルカイック

黄金井家、ブラウンタビー2011年6月1日 (水)
大阪。

6月に突入。1年も半分か・・・・と思いがちだが、1年の半分は7月1日。お昼ごろ東大阪にあるブラウンタビーを訪問。いつも突然の訪問にもかかわらず暖かく迎い入れてくれるユンボ君とコエダ、本当にありがとう。近所に住むギンちゃんにも会え、東大阪の暖かさを感じることができた。
被災地から遠く離れた大阪でも自分達にできることは何かを考え、行動している姿をみると僕達の存在し行動する意味ってやつを改めて考えた。ブラウンタビーから支援金を預かり、奈良へ向かった。明日、よし子がタロットリーディングを行なう予定の「幸福スイーツ・アルカイック」は本日定休日、そして近くに住む僕の同級生あすかの家に向かうことに。いつだったか、このはからめ暦の記事も書いてくれている奈良の飛鳥に住むあすかだ。震災後、気仙沼のボランティアに出かけた経験を持つパートナーのひでくんには会うことができなかったが、4歳になるあさひ君と会えた。何レンジャーだったか、最近のゴレンジャーみたいなやつのDVDを一緒に見た。ボランティアの事、放射能の事、食べ物の事、子供の事。地域地域でどうみんなが感じているかなど、コーヒーを飲みながら話しをした。
夜は、明日のタロットリーディングのコーディネートをしてくれている由美さんのおうちにお世話になり、久々にミオチュウと会い、笑いあふれる夜を過ごした。今日会ったみんな、みんな一生懸命に生きていてとても元気だったので僕も一生懸命生きているきがして元気だって事を感じることができた。  (匠)


関連サイト: ブラウンタビー ・ 幸福スイーツ・アルカイック
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