紅葉はまだこんな感じ、いとこ煮2012年10月30、31日
「満月、そしてハロウィーン」

はからめランドのテント内温度2℃。寒いです。まもなく冬の到来です。
今の福島の人がそうであるように、わたしたちも福島と県外との二重生活を送っています。わたしたちの場合は震災前から行ったり来たりしていたもの の、震災後の今とではその生活は大きく変わりました。FB(Facebook)やメールでやりとりされている福島の人の二重生活を見ると、それと とても近いのを感じます。W生活は心とからだに響きます。わたしたちの場合は、週末横浜、週明け福島を繰り返しており、移動が頻繁なためか、お互 いの疲れが感じられ、時には口論となったり、無言となったりします。多分たくさんの人たちが震災によりギクシャクしているんだろうなあ、と思いま す。道中Ladio Headを聞きながら、車中から月が昇るのを見ました。この悲しいような憂いを含んだ旋律は、美しさと相まってよけいに悲壮感を醸し出してくれます。こう こうと輝くお月様は、そんな人間の側面までをも照らしているかのようです。
今日は世間一般的にはハロウィーンです。街では「Trick or Treat.」といって、ハロウィーンイベントを楽しんでいるところもあると思います。はからめランドはいたって変わらず、いつもの風景。先週よりも葉の 色が濃くなっています。カメムシが大量発生していて、テントに侵入したがっているのを阻止するという行為が増えました。ケルトの秋の収穫祭の一つ といわれるハロウィーン。カボチャのお化けで彩られる街とは対象的に、今日は収穫したカボチャでいとこ煮(小豆カボチャ)をつくろうと思います。 いたって和風なはろうぃん、です。 (よ)

支援活動を続けてくれているYURU YURUの藍原夫妻2012年10月27日(土)
アースガーデン秋

27日、晴れのち曇りのち晴れ。秋のクラフトフェア、「アースガーデン」が代々木公園で開催されています。
毎年この時期は、カレンダーを持って出店している友人知人、カレンダーを扱ってくださるお店に挨拶にまわります。一年に一回、ここでお会いする人 もいて、楽しみにしています。岡山から、石巻から、山梨から、そして東京の仲間たちに会え、お互いの近況報告と活躍を祈り、あっという間に日が暮 れていきました。友人礼子から「今日誕生日なんだ。ohanaで誕生日パーティするからおいでよ。」とのお誘いに、夜は友人たちと楽しく過ごしま した。匠くんは匠くんで、やはり代々木で誘われた友人たちと飲みに行き、久しぶりのプライベートタイムを満喫?してきた様子。荷物を忘れて帰って きました。東京はエネルギーの集中するところだなあ、と改めて感じます。 (よ)

秋のはからめランド2012年10月25日(木)
はからめランドの露天風呂。

25日快晴。朝のテント内温度4℃。かなり冷え込むようになってきました。まだ完成していませんが、五右衛門風呂が使えるようになりました。水を はって火を入れれば温まることができます。360度遮るもののない完全露天なので、誰もいないことを確認してから入らないとなりません。安心して 入りたいので、目隠しをつくろうということになりました。
大きな地震が2回、小さな地震が何回もありました。テント生活なので、地面がゴーっと地鳴りするのが体感できます。「大きな地震、きそうだね、」 「ラジオで30年以内に南関東に震度7以上の大きな地震が必ずくるっていってた。」「30年以内どころか、いつきてもおかしくないよね。」 はからめランドにいるときには、毎日地震を感じます。畑の線量は0.17〜0.18マイクロシーベルト。これまでとあまり変化ありません。建設予定地の土をならしたところは0.16マイクロシーベル ト。土用の期間の大きな土木作業は控え、間日にあたる今日は切った木の皮むきやお風呂場の柱建てをしました。
26日今日も秋晴れです。昨夜は暗くなってしまったので、今日は明るいうちにお風呂を沸かしました。入ろうと思ったらお隣の奥さんが来ました。ギ リギリセーフ。誰もいないのを確認してお風呂に入りました。ああ、気持ちいい。体を洗ってさあ温まろうというところで、今度はお隣のおばあちゃん がやってきました。あわててテントの中に入ります。やはり目隠しは必要です。匠くんが今一生懸命杉板を加工して、制作しています。  (よ)

秋のはからめランド2012年10月17日(水)
秋のはからめランド

テント内の温度は10℃をきりました。秋のはからめランドです。木の葉も少しずつ色づいてきて、紅葉のはじまりです。雨がやんだので、連日の豪雨 やら何やらで崩れていた道の補修をしました。木の枝や根っこを埋めつつ、土、砂、砂利を入れて平にして、ユンボでならして出来上がり。何度も直し ても、山からの水の抜け道のようで、何度も崩れた箇所でしたので、今回も様子をみてみなければわかりません。一応車が通れるようにはなりました。
前回お隣のおばあちゃんがしょいこを背負って山に入って行き、帰りにキノコをたくさん穫って帰ってきました。遠慮するわたしにたくさんのキノコ (アミ茸)を分けてくれ、いただいた梨と交換をしました。「お味噌汁とか、油炒めにすると美味しいよ。」「ありがとうございます。」とは言ったも のの、食べるのを躊躇し、関東に帰って国分寺にある「こどもみらい測定所」に持って行き、線量を計ってもらいました。結果は270ベクレル。スタッフの方が「食品でこんなに数値が出るのはここでは初めてかも…。」と驚く数字でした。はからめランドの水、ワラビ、ミョウガからはヨウ素、セシウム不検出でしたが、やはりキノコはたくさんの放射能を吸うのでしょうね。石巻で一緒に活動していた仲間のスギちゃんと電話でこの話題をしていたときに「やっぱ公表した方がいいと思うよ。」「え?お隣のおばあちゃんに?」「……。」おばあちゃんは80歳を過ぎ、杖をつきながら山へと入っ て行き、急な斜面を登りキノコを採取するのを毎年楽しみにしているようです。「最近あまり山に入らないから体が動かなくなっちゃってね。」そんな おばあちゃんからキノコ狩りを奪ってしまったら、本当に家のなかにいるだけになってしまうかもしれません。山登りが健康を維持しているのは明らかなこと。誰もが気にする放射能との生活。ここ塙町では空間線量0.1マイクロシーベルトから0.17マイクロシーベルト。はからめランドの空間線量は0.13〜0.15くらいです。低いといえば低いのですが、安心かといえば、人それぞれ。保養や移住をした人の話は聞きませんし、田畑もこれまで通りにやっているようです。
「福島がどうなっているのか知りたい。見学に行ってもいいですか?誰か福島の話を聞ける人を紹介してくれませんか。ボランティアしたいっていう人や興味がある人へ現状を伝えなければいけないよね。」わたしたちのところにもいろいろ話がやってきます。「福島の人はその対応に疲れきっている。」そのような話は震災直後からずっと継続して聞きます。放射能の問題を解決できるのであれば、みんなその可能性にかけるでしょう。これが今の 福島(ごく一部ですが。)の現状です。わたしたちは、できることをできるペースでできるときにやっていこうと思います。気長に見守っていてくださるとありがたいです。 (よ)

はっぴーあいらんどフェスティバル2012年10月6〜7
はっぴーあいらんどフェスティバル@福島県郡山市

昨年に引き続き、福島県の問題をみんなで考えるイベント、ハッピーアイランドフェスティバルが郡山市の湯ラックスという温泉施設で開催されました。会場には福島県民をはじめ、全国から集まった有志たちが出展、トーク、ワークショップ、ステージでのアピールを行いました。両日ともステージは劇からはじまりました。モニタリングポスト、外で遊ぶ子どもたち、「直ちに影響が出るわけではない」の台詞。最後は大地の神様が出て来て、原発にも、そして大地に根ざして生きる人たちにも、みんな手を取り合って生きて行こうというかたちでしめられていました。
ステージでは他に、「未来のためのダイアログ」という対話会を開催していました。「話し合ったけれど、放射能については専門家も、国も誰も、わからないということがわかった。」と言っていたことが印象的でした。そう、何をすればいいのか、誰もよくわからないというこの現状が今の日本の姿です。福島県民には健康診断を受けるようにとの通達が届くのですが、まるでモルモットにされているような気分、と懸念を示している人が多いです。そのような状況で、出展者は安全な食の提供や、体の免疫力を高めるためのアイディアなどをアピールしています。岡山県、山形県、北海道から保養や移住をサポートするチームや、原発に対して訴訟をおこす署名を集めるブースが並びます。行政からのアピールやサポートはなく、自分たちでできることをしている人たちの集まりでした。また、ステージでは福島を励ますようなライブ、よさこいチームの踊りなどが披露されました。わたしたちは月のカレンダーで出店したのですが、物の販売というよりはコミュニケーションのツールとして、両日いろいろな人たちと会いました。目の前のブースには昨年一緒にイベントに参加したケイちゃんがSORAMUという名で出展しています。福島の子どもたちのために活動したいと、今年仲間と一緒に県内に保養場所「にじまる家」を開設しました。こうして石巻で一緒に活動していた仲間が今は福島で一緒に活動しています。 (よ)


関連サイト はっぴーあいらんどフェスティバル ・ にじまる家 ・ 銀河のほとり
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