那珂川カヌー

那珂川。 
2020年10月28〜29日

修理したカヌーを積んで、那珂川に向かいました。
カヌーにお誘いいただいた川が那珂川、キャンプ地はカヌーをお預かりしている那珂川ステーション、このタイミングを掴むしかありません。
ところがカヌーの修理作業二日目にガンネルの接合部分が割れるという予期せぬアクシデントにより、出発までに仕上がりませんでした。
「着いてからパーツをつけて、ニスを塗って現場で仕上げる。」
ここまできたらやるしかありません。
「キャンプ場でカヌーの公開修理だね、現場で仕上がれば結果、いいんじゃない。」

車の中はキャンプ道具とカヌーの修理工具と発送するカレンダーで埋め尽くされました。
出発時間にはまだ郵便局が開いていないため、ポスト投函できるサイズのカレンダーのみ発送し、ひとまず本日のカレンダー業務は完了。ここから先はカヌーキャンプの心構えです。

カヌー修理

昨年は台風19号による水害でカヌーのツアーは中止となり、代わりに有志で水害で壊れたカヌーの修理をしました。そのときにお預かりしたカヌーを、このタイミングでお渡しすることにしました。いつでもいいという約束はいつまでも続いてしまいがち、今回友人にカヌーキャンプにお誘いいただいたことをありがたい機会と受け止めました。

修理したウッドガンネルのカヌー

お天気にも恵まれ、川もキャンプ地もいいコンディションです。

キャンプ設営の傍、早速カヌーの修理にとりかかります。タモ材で作ったウッドガンネルやウッドデッキは木目も美しく、他のカヌーの既存のパーツも木で作ったらいいかもしれないなぁと思えてきます。キャンプ場のオーナーも見に来ました。
「このカヌーのこと、忘れてたよ。いつでもよかったんだよ。」
と言いながら、ちょこちょこと様子を見に来てくれました。
息子さんで、カヌーガイドの桧山さんは大工でもあります。木で作られたパーツを見ながら自分のカヌーに細工してみるアイディアが浮かんだようです。
木で作るという手仕事は、人の興味を引きます。

デッキとシート、ヨークを取り付け、マスキングテープを貼ってニスを塗ってから川旅に出発しました。

那珂川カヌー

今回のメンバーは6年前にご一緒したドリームカヌーのみなさんです。
古き良き道具を大切に使っていて、立ち振る舞いからセッティングまで、まるで一本のフィルムを見ているかのような光景でした。画家、インテリアコーディネーター、カフェのオーナー、手仕事のプロによる、料理もセッティングもそのまま撮影ができそうなセンスです。少ない道具で手早く美味しくかっこよく、カヌーの達人はキャンプの達人でもあります。

ドリカヌのみなさんは自艇に愛犬を連れてのカヌー旅です。これも絵になる姿ばかり。
秋の空と色づき始めた木々の下、流れていく水の上はどの風景も、こころおだやかな景色でした。水辺にはたくさんの鳥たちがいます。セグロセキレイ、キセキレイ、カワセミ、白鷺、青鷺、鳶、鴨、烏、いつの間にか人も動物たちも川の流れと一体となって、自然の中に溶け込んでいました。

那珂川カヌー

その光景と対時するかのように、水辺から見る護岸の工事が目につきました。
昨年の水害の爪跡を辿るように、大きな重機が何台も、テトラポットを並べた護岸で作業をしています。

那珂川カヌー

2日目はドリームメンバーに那珂川ステーションのガイドの桧山さんご夫妻が加わりました。
「昨年までは右のコースがあったんですが、工事している関係で今は埋め立てられていて、あの先は左にしかコースがなくなっています。」「今年は観光ヤナもやらなかったんで、右のコースも通れますよ。」
変化した那珂川の様子を教えてくれました。

キャンプ場のオーナーも
「川のここを工事するって挨拶に来たんだけど、しないでくれって言ったってもう決まったことだからやめさせられないし、(川の)上も下も工事だらけでまったくこんなんじゃこの川の景色も変わちゃってね…。川を下っていくと(工事の様子が)見えますよ。」
と深いため息をついていました。

これが水害後、日本各地の至る所で起きているのだと思います。

那珂川カヌー

夜は焚き火を囲んで群馬から来た友人から八ッ場ダムの話を聞きました。
ダムが空っぽだったおかげで今回の台風のときに前橋あたりが水害にあわずにすんだという話もあるそうですが、それはその1度限りのこと。ダムによる他の影響を考えるとどうなのだろうと思います。
この夏九州で見たすごく美しい川がありました。
川辺の道はとてもいい風景で、いいところだなぁ、なんていい川なんだ、と何度も口にしながら移動していると、ある箇所から水の動きが止まり淀みが広がっていました。
ダムが作られ水の流れがせき止められていたのです。その光景はまるで地獄絵図のようでした。水は濁り流れは止まり、えぐられた山肌と流れ落ちた木々の溜まり場があちこちに堆積していました。これがダムです。
川の流れを人間の血液に例えてみればよくわかります。流れを止めた場所は病気になります。もし川に自浄能力があれば、大水を流して一気にダムを決壊させて水が流れるようにするでしょう。
大雨による被害が多いのは、川の本来の働きをせき止めてきた人間のエゴを流すためなのかもしれません。
川の流域に暮らす人々の暮らしはもともとは川とともにあったのだと思います、時代が代わり、人々はダムを造って便利な暮らしを選びましたが、太古からある自然の摂理にはそぐわないことが災害の規模とともに浮かび上がってきています。

那珂川カヌー

今も川の流域で自然の恩恵を受けて暮らしている人々がいます。
有名なのは高知県の四万十川、そして関東では栃木県、茨城県にまたがるここ那珂川です。
那珂川は今からがシャケ漁のシーズンで、漁師さんたちが川に出ていました。現在でも木造の和船が川辺に佇む風景が至る所で見られます。

那珂川カヌー

この川の恩恵で暮らす人々は大規模な護岸工事をどう思っているのでしょう。
多少の大水は防げたとしても、過去最大級の、と言われるような台風や大雨に見舞われたらたちどころもありません。川も生きていますから、せき止めたり流れを変えられたらいつの日か自浄作用が働く可能性があります。
木が切られて山が保水しなくなり、川がせき止められて水が流れなくなることで、災害の規模が大きくなります。自然が失われ人々は公害に見舞われ、それが起因となって病気を発症します。元に戻すためには既存の便利さの追求と経済主体の環境整備を見直していく必要があります。

カヌーに乗って水の上を旅をしていると、シンプルに感じ、自ら経験します。
いま触れているこの水の流れが次の流れへと続き、やがてひとつになります。太古の昔、そこからいのちが生まれてきました。そのいのちの流れを止めずに、次の旅へと繋いでいくことがわたしたちの役目です。そんな水の旅人たちを見つけるために、まずは木でカヌーを作ることから始めていこうと思っています。

水はメッセージを運んでくれます。
那珂川に乗せて、今回も旅仲間から学ばせていただきました。

菊酒

重陽。 
2020年10月25日(日)

旧暦9月9日、陽の極数が重なる重陽、菊の節句ともいいます。
陰陽思想では奇数を陽の数とします。陽数の中で一番大きな数である9が重なることから重陽といい、長寿を祝う吉日とされました。菊の花の季節であることから、菊の花を飾ったり、花びらをお酒に浮かべて飲む風習があります。かつては菊の香りを染み込ませた綿で体をふくなど、菊の薬効を用いて邪気を払い健康長寿を願う風習があったようです。

今年叔母から分けてもらった菊がこの時期に咲きました。旧暦の時代の節句は季節とともにあります。数字だけで見るのではなく、その時に咲く花や気候が、そのときの文化や風習を形成しているのだと感じられるのが重陽の頃。今ではあまり知られることのない節句のようですが、旧暦の時代には五節句のひとつとして親しまれてきました。

手帳製本

西の旅から戻ってすぐ、カレンダーと手帳の製本作業をしています。一週間ぶりのはからめランドは紅葉が進み、季節が動いているのを感じます。

カヌー修理

匠くんはカヌーの修理に取りかかりました。昨年の水害で壊れたカヌーのガンネル、スウォート、ヨーク、シート、デッキ、ひととおりすべて直してお届けする、その期日まであと3日。
締め切りのない仕事は先延ばしになりがちです。きっかけをサインとし、一番忙しい今それをやるというチャレンジで自分を磨くようにカヌーを仕上げます。
月とカヌー、月のこととカヌーのこと、どちらもバランスよくできればいいのですが、さてどうなることでしょう。

こよみのお話会
TSUKI ACADEMY@長浜。 2020年10月16日〜21日

17日、TSUKI ACADEMYの一般公開講座「月と暦とカヌーの話」と題して滋賀県長浜市でお話会を開催しました。参加者のみなさんは近隣の府県にお住いの方々が多く、私たちがカヌーで旅した琵琶湖とのご縁や、琵琶湖・淀川水系に生えている葦の繊維を用いた紙の話、そして月の満ち欠けから暦の話へとスライドで説明させていたきました。
暦の基本となる五行思想や旧暦は、実はそれほど難しいことではなく、日々の生活の中にあるということを知っていただけたのではないかと思います。
会場となった場所はもと小学校だったところをリノベーションしたカルチャーセンターの音楽室。ランチは調理室へと移動して、フレンチレンストラン「fille de la ferme」(日本語で農家の娘たちという意味)のシェフが料理してくれた美しいランチをいただきました。ワインとチーズの販売もあり、みなさんTSUKI ACADEMYの公開授業を楽しんでいただけたようです。

ランチタイム
<fille de la ferme によるフレンチとスパニッシュのランチ

18日、場所はpoca pocaさんのサロンでACADEMY受講生へ向けての講義です。生徒のみなさんは全国から集まった美容業界の方々で、中には共通の友人知人がいたりとご縁を感じることも多々ありました。机に座ってノートを広げ、真剣に学ぼうとする大人たちの熱を受け、pocapocaさんの美容業界を変えていくというチャレンジが浸透してきているのを感じました。サプライズで誕生日ケーキをいただき、みなさんと楽しくいただきました。
ランチは「HaHa」さんのおいしいお弁当。なんと、講義終了後に居酒屋「縄」に食事に行ったら、「今日お弁当を作りました。」と声をかけてくれた女性がカウンターにいました。以前「縄」で働いていたそうで、ここでも嬉しい出会いがありました。

コクヨ工業滋賀
<Campusノートでもおなじみのコクヨ工業志賀

19日、ヨシ紙でお世話になっている「コクヨ工業滋賀」へ。
これからはじまる博物館での展示の準備でお忙しい中、時間を作っていただきお話を伺うことができました。
ヨシを用いることになったきっかけや紙の開発のご苦労とご尽力、そこには琵琶湖のヨシ群再生による環境保全と、そこに住まう人々への思いがありました。ヨシは成長の過程で水を浄化します。
琵琶湖水系のヨシを刈り、山梨県でパルプにしてもらったものを福井県の越前和紙の里で紙として製造してもらいます。あらためてこの紙を使わせていただいていることへの感謝が深まりました。
2011年からのおつきあい、まもなく10年目となります。

和紙から洋紙になったのは明治時代の頃のことで、紙を扱う会社として国の誉と書いてコクヨと名付けた富山県の会社がコクヨのはじまりです。今回の展示では地域や環境に貢献するコクヨ工業滋賀の紙製品の歴史が展示されます。
「紙製品への思い」@愛荘町立歴史文化博物館
10月29日(木)〜12月13日(日)10:00〜17:00(入館は16:30まで)
入館料300円

ラ・コリーナwithビオチェド
<緑の屋根、ラ・コリーナ>

大津にあるカレンダーのお取り扱い店「ビオチェド」さんとラ・コリーナで待ち合わせ。
「ビオテェド」さんは役に立つセレクトよろずショップです。置いてある品一つ一つに物語を感じる素敵な店舗とウェブショップです。「ビオテェド」さんとのおつきあいも10年以上、本当にありがたいことです。

10年という歳月をともに経験させていただけている、これこそが大いなるギフトです。

その後カヌー仲間で彦根に住む懐かしい友人を訪ねました。
毎年カレンダーを購入してくれていて、今回は直接お届けさせていただきました。
お母様の代から集められた戦前戦中の小皿や豆皿などの骨董品や、ひとつひとつ集められている現代作家さんの作品が並ぶ素敵なお家が建てられていました。交通事故から発症した突然の病から続く再生への話を伺いました。そして今、その病を知らない社会の影で苦しむ人たちへの法律を変えていくためにと頑張っていることも伺いました。
世の中を変えていくために志を持って行動している仲間がいるということに、大きな勇気をもらいました。

こよみのお話
<華やかな方々へ向けてこよみのお話>

20日、3回目のお話会はTSUKI ACADEMY認定サロンのみなさんに向けての講義です。全国に散らばるACADEMY卒業生の方々が久しぶりに集まり、会場は華やかな雰囲気が漂いました。
今回は講義をオンラインでも配信し、たくさんの方々に暦の話を届けさせていただきました。

水合わせをした水
<水合わせをした水をまたみんなの体の中へ・・・>

全3回の講義のはじまりには「水合わせ」の儀が行われました。
参加者のみなさんにそれぞれお水を持ってきていただき、その水をひとつに合わせて飲みます。水という媒体を通して、みなさんの意識を調和させるというTSUKI ACADEMYさんの試みです。私たちは献水のための水合わせや水を繋ぐ旅を続けてきましたが、お話会のはじめにみんなで合わせた水を飲むという行為はとても興味深い体験でした。

びわこ大仏
<長浜びわこ大仏さん>

5泊6日の長浜滞在、5泊も同じ宿に宿泊しての講演ははじめてのことです。
16日に長浜に着いてはじめに訪れた大仏さまのところで出会った年配の女性が、18日突然宿に訪ねてきました。
「よーく勉強しい。これあげるから。」と暦の冊子をくれました。
「ご先祖様は大事にせなあかんからな、これお供えしてくるんやで。」と、煎茶を持たせてくれました。
メッセージは自分にだけわかるかたちでやってきます。
暦の話会の第二部で話していることは、わたしたちが体験してきたことや感じてきたことです。そしていつも、こうして答え合わせのような出来事がやってきます。

三谷旅館
<お世話になった三谷旅館>

今回お世話になったのは長浜の三谷旅館さん。親子三代子ども歌舞伎に出られている歴史ある宿です。ご主人と女将さんには毎日とてもお世話になりました。

琵琶湖は日本で一番大きな湖です。宿のご主人に伺いましたが、琵琶湖はゆっくりですが移動しているのだそうです。かつては信楽の方にあり(だから信楽ではいい土がとれて焼き物が盛んなのです)いつか日本海の方へと行ってしまうそうです。
この水を守ろうとする人たち、この水のほとりで生活をする人たち。ここで過ごした数日間に感じた水への思いは琵琶湖のように、大きくゆっくりと、人々の意識をのせて広がっていきます。
この人、水からのメッセージを次の水の旅へと繋げていこうと思います。


関連サイト :  TSUKI ECOLOGY ・ fille de la ferme ・  ・ HaHa
 ・ コクヨ工業滋賀 ・ ビオチェド ・ 三谷旅館

はからめ月の手帳2021
こよみの話会@長浜。 2020年10月13日(火)

滋賀県長浜市でこよみの話会を開催します。
主催してくれているのはTSUKI ACADEMYさん。
自ら育てたハーブ類を用いてのサロンPoca pocaを経営し、そのスキルを学ぶためのTSUKI ACADEMYを主催されています。講座は年間を通して開催されており、10月は月のことを学ぶ月として、私たちが講師としてお話をさせていただきます。植物も人間もみな月の影響を受けて生きています。その月のことについて、暦の観点からお話をさせていただこうと思います。暦を知ることにより、日常の生活から一層深く、心とからだへの思いを湧き上がらせていただけたらと思います。今回は特別にTSUKI ACADEMYさんの公開講座として、一般の方々へ向けてのお話会も開催します。
10月17日(土)10:00〜15:00
●場所 あざいカルチャー&スポーツビレッジ3F  滋賀県長浜市野瀬町730
●参加費 5000円(ランチ代別途)
●お問い合わせ tsukikoyomi2020@gmail.com
イベントページはこちら

(上の写真は、今年の8月に撮った琵琶湖。下の写真は、琵琶湖で最初に作り、今は奥琵琶湖WoodenBoat Centerで使用しているカヌー)

月の手帳専用カバー

このご縁を繋げてくれたのは月のカレンダーで繋がっている「長浜の縄」の菊池さんとカヨさん。東京恵比寿に「縄」があったときからのお付き合いです。カヨさんの美味しい手料理と菊池さんのセンスのよさで大人気のお店でした。店舗の敷地内にはティピーがあり、ライブやワークショップなどが開催されていて、オルタナティブシーンを生きる人たちの集まる場所でした。まさに都会のオアシスです。長浜に移転されてからもカレンダーで繋がっていて、初めて訪れたときにはお店のセンスのよさにほれぼれしました。かっこいい生き方をしている人たちはどこで何をしても、そのかたちが表れるんだなあと思ったものです。

琵琶湖には縁があります。
わたしたちは琵琶湖のほとりでカヌーを作っていました。
奥琵琶湖WoodenBoat Centerには製作したWood&Canvs Canoeがあります。
カヌーを作る傍ら水鳥観察センターで旅のカフェをしていて、当時知り合った友人たちとは今でもつながり続けています。

月のカレンダーの紙の原料となっているのは琵琶湖水系に生えている葦です。
この紙を販売している会社も琵琶湖にあります。

紙を訪ねて越前和紙の里で紙の神に導いていただいたことがありました。
今回は紙の故郷で髪を扱う人たちと出会います。
カミという言葉に宿るもの…。
火と水の旅はまだまだ続きます。


関連サイト :  TSUKI ECOLOGY ・ ヘアーサロンpocapocaのFacebook

はからめ月の手帳2021
月の手帳2021完成。 2020年10月12日(月)

月の手帳が完成しました。
月のカレンダーに記載している情報プラス@、歳時記や豆知識など、読むところも増えています。
2021年版にはお客様からのリクエストにお答えして、巻末に「西暦・年号・干支対応表」を掲載いたしました。みんなで作る手帳、より楽しく使いやすくと年々少しづつ改良しています。

月の手帳専用カバー

Little Eagle製作の手帳カバーの完成品も上がりました。
今回の手帳カバーはこれまでのパターンから一転し、シックでシンプル、大人っぽいデザインとなっております。黒地の麻布に金色の刺繍で月の満ち欠け、銀色の刺繍で月の満ち欠け、の2パターンです。金色、銀色とご注文ください。手帳カバーは各100枚の製作となります。
一点一点手作りなため、ご注文いただきまして製作しております。

手帳はわたしたちで印刷をしています。
月のカレンダーも月の手帳も節分まで販売しております。来年の節分は2月2日です。
それまでにご注文いただいた方へは確実にお送りいたします。先着順に発送をさせていただきますが売り切れることはございませんので、広い心をお持ちの上ご注文いただけますとありがたいです。
(ムーンサークルカレンダーは限定200枚、手帳カバーは金・銀各100枚で販売しております。)

「発売日に一冊しかできていないのはどうかと思うよ。」
そう言われる夢を匠くんは見たそうです。(実際は一冊以上できています。)
朝練と夜練をカレンダーから手帳に切り替えて、一日中手帳仕事一色となります。


関連サイト :  はからめ月の暦2021

ムーンサークルカレンダー2021 ムーンサークルカレンダー2021完成。 2020年10月11日(日)

布製のムーンサークルカレンダーが完成しました。
2021年のテーマは「生命の樹」。
ハワイ語で「Kumulaau o ke Ola」と訳しました。
これまでのデザインから一新し、赤と黒を基調としたネイティブカラーとなっています。
夜の闇に浮かびあがる月の相と、深紅の大地から芽生え出づる生命の樹を描きました。地球を囲むこの一年のサイクルを、風呂敷としても使える布製の月のカレンダーでお楽しみいただけますように。
説明書にはハワイ島在住Little EagleデザイナーKaorikoさんのメッセージを添えています。

ムーンサークルカレンダー2021

届いた梱包を解いた第一声、
「いいじゃん、これ!かっこいい!」
画面でデザインをしたものが、布になって完成してくるまではドキドキでした。
ハワイの月暦と日本の旧暦を合わせてデザインした2021年のムーンサークルカレンダーです。
限定200枚で明日より販売いたします。


関連サイト :  ムーンサークルカレンダー2021

はからめ月のカレンダー
寒露、リニアは理に合わない。 2020年10月8日(木)

二十四節気の寒露、朝晩冷え込み、本格的な秋の始まりです。
山の木々も少しづつ色づいてきました。風とともに葉が舞い落ちる様子も見受けられます。すっかり寒くなりました。薪ストーブを焚きはじめる頃です。

十牛図がモチーフ

<十牛図>
はからめ月のカレンダー2021年1月の絵は「十牛図」の第六図をモチーフにしています。
十牛図とは読んで字のごとく、10枚の牛の絵です。
失われた牛を探し求めて世界の果てまで旅をし、ついに見つけ出し、格闘の末捕まえ、飼い慣らし、故郷の家に連れて帰る、という絵物語で、牛というのは自分の心だったというお話です。
このお話は、俗世間の暮らしの中で自分を見失い、本当の自分を探しに旅に出る若者の物語として知られています。 簡単にひとことで言えば、「自分とは何か」を探し求める旅の絵物語です。

その第六図である騎牛帰家(きぎゅうきか)では、若者は牛の背に乗り笛を吹いています。もはや牛を飼い慣らす必要もなく、牛の背に乗り故郷へと帰る姿は、探し求めていた自分の心と一体となり、本然のところへと帰って行くことを表しています。
笛を吹く姿と聖牛の絵はクリシュナをも連想させます。絵のイメージは千差万別です。
松竹梅と鶴、1月の七十二候であるセリやフキノトウの芽生えを描き、和の新年の絵といたしました。十牛図で丑年の始まりを感じていただけますように。

リニアは理に合わない

月のカレンダーでつながる長野県大鹿村の友人からポスターが届きました。
このポスターは、山梨、静岡、長野の3県にまたがり、南アルプスを貫くトンネル工事のための木々の伐採の延期・中止を求める意見ポスターです。
大鹿村ではリニアモーターカーに送電するための高圧電線鉄塔を立てるために、推定樹齢300年のブナの木を含む多くの木々の伐採計画があるそうです。地域住民はリニア工事に伴う環境破壊に抗議しており、大雨による災害への懸念も高まっています。

添えられた手紙にはこうありました。
「リニア問題を知る人も知らない人も、この問題が沿線住民だけの問題ではなく、震災やコロナ禍を経験した私たちがこれからの暮らしをどう考えるか、何を選んでゆくのか、何を未来に残してゆくのか考えるきっかけにしていただきたい」と。

時同じくして高知県四万十川のほとりの山で塩づくりをしている友人から「今うちの部落の山で風力発電所の建設の話が持ち上がっていて、なんとか食い止めたいと思っている、」との話を聞きました。風力発電をするために山を切り開けば、そこにあった自然が失われ環境は大きく変わります。環境破壊による生態系への影響だけでなく、ブレードによる低周波被害も問題となります。

昨年はハワイ島にあるマウナケアという聖山に、軍用にも転用され得る可能性がある国立天文台を建設することに多くの先住民たちが抗議をしているという出来事がありました。わたしたちもこの問題を知ろうと、2020年のムーンサークルカレンダーのデザイン画にマウナケアを描きました。

問題を知り感じたことは、これは「そこに住む人たちだけの問題ではない」ということでした。すべてはつながっていますから、地球が影響を受けるものは生命すべてに影響を及ぼします。

便利さを追求し、既存の経済成長、経済発展を目的にものごとを考えるとこの世界は崩壊します。そのことに気付き始める大きなきっかけをわたしたちは2度経験しました。10年前の3月11日、そして現在の状況と。

豊かさとは、空気と水、海や山々を始めとする自然と共存できることです。きれいな景色を見に旅に出たい、おいしいものを食べたい。その欲求を満たすには、きれいな水と空気と土が必要です。山が水を保水し、川が海へと流れ海水が水蒸気となって大地を育みます。すべてはつながっていますから、どこかでその分断が起こればたちまちそのサイクルが壊れひずみが起こります。災害だったり病気だったり、ときには命を落とすこともあります。もとに戻すには今まで以上のエネルギーを必要とします。一度切ってしまった木はもとには戻せませんし、死んでしまった人を生き返らせることは不可能です。

まずはこの問題を知ってもらうこと。
これからの世界に何を残していくのかを真剣に考えましょう。


関連サイト :  はからめ月のカレンダー2021 ・ リニアは理に合わない

はからめ月のカレンダー
お月見泥棒。 2020年10月2日(金)満月

満月とは太陽と地球と月が一直線上に並ぶときに見える月の相です。
正確にはぴったり重なるその瞬間のことを言うので、その時間が含まれる日が満月の日とされます。満月ちょうどの時間は10月2日朝6:05。月が昇るのは夜なので、昨晩の十五夜お月さまがほぼ満月に近いまんまるお月様として見えました。

はからめ月のカレンダー

この地域では「お月見泥棒」という風習があります。
十五夜の夜に子どもたちが民家や商店街にお菓子を泥棒しにいくのです。お店ではこの夜のために泥棒用のお菓子を用意してくれています。町中では大きなリュックを背負った子どもたちが大人に引率されて、店先に置いてあるお菓子をもらっていく姿が見られました。かつては子どもたちだけで出歩いていたのだと思いますが、昨今は大人が引率しているようで、町中にはいつもより車が多く止まっていました。

旧暦を知らなくても、中秋の名月の夜にはお菓子がもらえるので、子どもたちは旧暦8月15日を毎年覚えています。かつての旧暦行事や風習も、口承や伝承から消え去りつつありますが、人の欲望が文化慣習を残すのだということがよくわかりました。

環境問題も平和活動も、人間の欲望を満たす政策にすれば解決できるかもしれません。 欲望という言葉を「人々の求めるもの」「みんなが望むもの」「みんなが喜ぶもの」という言葉に置き換えればわかりやすいですね。ここで言う「みんな」とは「不特定多数の人」です。不特定多数の人の考えや行動を変えたいと思うとき、まずはその人々の望むことを理解して、それからその望みを満たしつつ変えていく方法を見つけることが大切なのだと、お月見泥棒さんから教えてもらいました。


関連サイト :  はからめ月のカレンダー2021

はからめ月のカレンダー
月のカレンダー発売。 2020年10月1日(木)中秋の名月

旧暦8月15日、中秋の名月です。
旧暦7月8月9月は初秋中秋晩秋(孟秋中秋季秋とも言います)と言われます。よって、8月は中秋となります。さらに中秋の中盤は15日なので「中秋の名月」とは秋の中、旧暦8月の15日のことをいいます。
また、にんべんが付く「仲秋」という言葉もあります。
仲秋とは秋の真ん中、秋の深まる頃、といういう意味です。
こちらの仲秋は二十四節気の白露から寒露の頃までをさします。日にちで言えば9月7日頃から10月8日頃まで、「仲秋の名月」とはこの期間の名月という意味になります。
中秋の名月とは旧暦8月の15日、仲秋の名月とは9月7日から10月8日までの名月ということになります。どちらも秋の観月には違いありませんが、日にちを特定できるのは中秋の名月ということになります。

はからめ月のカレンダー

今年も完成しました。
はからめ月のカレンダーが発売となります。
今作で20年目となります。
旅をしているときには旅先で、震災のあった年は支援先のボランティアの宿泊所で、その後数年間は福島のテントの中で、なんとか毎年作り続けることができました。これも使ってくださる方々がいるおかげ、販売してくださるお店があるおかげさまです。本当にありがたいことです。過去の数年間の製作時の出来事が蘇ってきます。

このシーズンに私たちと過ごしたことがある友人たちは「出先でも作ってるんだ…。」とその光景を思い出してくれることと思います。旅先で急な注文をお受けしたときなどは、移動中の車の中で作ることもありました。いつもカレンダー作っている人たちだね、との印象を受けている方もいるかもしれません。このシーズンはもう暦一色になっています。

数年前から暦の話をさせていただくようになりました。暦の見方使い方を知ると豊かに暮らせます。暦を知ると、その日が何のためにどうなのか、という疑問を感じることが出てきます。さらに、誰が何のために暦を作ったのか、という深いところに行き着くとその世界はワンダーランド、不思議な話が不思議じゃなく理解できるようなお話をしています。
ご興味があればぜひ聞きに来てくださいね。

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月とカヌー、秋の暦のお話会、出店のお知らせ
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<お話会>
●Organic cafe 『Soul Tree』
11月7日(土) 
14時00分〜17時30分
参加費: 2,500円(お茶、プチスイーツ付き)
仙台市青葉区春日町8-15
イベントページはこちらから
お問い合わせ 090-2881-7727

<出店>
●銀河まつり @銀河のほとり
11月8日(日)
福島県須賀川市滑川東町327−1
お問い合わせ 0248-73-0331

<出店>
●大日向マルシェ 
11月28日(土)
栃木県那須郡那須町高久甲5834−14 アワーズダイニングの庭

<お話会>
●Chaabee
https://www.chaabee11111.com/
12月11日(金) 
19時〜22時
東京都江東区福住1-11-11
お問い合わせ 080-5409-5099


関連サイト :  はからめ月のカレンダー2021
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